KOBE CRAFT

■ ごあいさつ

「手づくり市」と名のつくイベントは古い時代から数多く存在していますが、ここ数年来の手づくりブームの到来により、今やひとことで「手づくり」とはくくりきれないほどの多様なスタイルのイベント、作家が全国に多数存在しています。

大きく分類化すると、手づくり市として最もポピュラーな存在であり、今の手づくりブームの火付け役ともなっている「門前市」をはじめ、工芸分野に特化し、一点ものの作品を求めるお客様が集まる工芸・クラフト展、ナチュラル系雑貨や小物など、若い主婦層をメインターゲットとするハンドメイド系イベント、イラストやビジュアルクラフトなどを手がける新鋭アーティストが多く集まるアート系イベントなどが挙げられますが、当会ではその中でも「一点ものの作品」を手がけるクラフト系作家を中心に参加いただき、兵庫県内をメインに開催を行っています。

また本年より、このように多様化した手づくりの世界だからこそ可能な、それぞれの部門が融合した新しいイベントの企画も予定しています。
会場を訪れていただいたお客様が来て良かったと思える、またより良い作品制作を続けられる作家様にとって、ひとつでも良いお客様との縁をつなげられるきっかけとなれる会場を目指して活動をしています。

■ KOBE CRAFTからのメッセージ

KOBE CRAFTの会場に集まる出展者さんは、みなさんとお話をするために集まっています。

会場には、例えば革の財布だったり、シルバーのアクセサリー、陶器でできたお茶碗や湯飲み、組み木のおもちゃ、自作イラストのポストカードや雑貨、こだわりのかばんや衣類などなど・・・ここではとても全てを挙げることができないくらいの色んなジャンルの、それぞれひとつに特化してこだわり作った作品を手に、たくさんの作家さんが参加されています。

そして作家さんは、自分の作品をひとりでも多くの皆さんに知ってもらいたい、使ってもらいたいという想いで看板をあげ、会場で皆さんを待っています。そんな作家たちが真剣に作った作品を、作家さん本人が丁寧に説明してくれるので、これ以上安心できることはありません。

ある日、とある作家さんがわたしたちにこんな話をしてくださいました。

「わたしは陶器のお茶碗や急須をつくってるんだけど、今までは工房に籠って作っているだけだったので、一体どういうものをお客さんが望んでいるのかが見えてなかったんです。でも会場でお客さんと話をして、気に入って買ってくれて、その次に参加した時にまた来てくれて、『こないだ持って帰ったらね、家族みんな気に入っちゃって、あなたの食器で揃えようかってことになったのよ』 と言ってくれて。それも嬉しかったんだけど、もっと嬉しかったことが、『こないだの急須、すごく気に入って使ってるんだけど、あとここがもう少しだけこうだったらもっといいなって思ったんだよね』 なんてことを言って下さって、なるほどなーって感心しちゃったんです。そういうお互いの信頼感がが本当にありがたいし、本当にやってて良かったなってと思うんですよ。」

またこの作家さんは続けて、

「わたしたちの仕事は一回買ってもらっておしまいではなくて、そこからつながるお客さんとのつながりや 『これから』 が一番大切なんですよ。そんな機会があるからこそ、もっと頑張らないとなーって思います。」

とお話されていました。これこそがわたしたちKOBE CRAFTの求める姿なんだろうなと思いました。
お客様は自分がいいと思ったものを探し求める、そして作家はそのニーズに応え続けてより良いものを探求し続ける。そしてその大切な場をつなぎ続けることが、わたしたちの仕事だと考えています。

昨今、人と人同士のそういった「縁」が薄れ始めている今だからこそ、会場にお越しいただける皆さんには、作家の作品を通してその場だけではない大切な「何か」を見つけてもらいたいと思います。